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このコーナーはMagPlusや雑誌の編集を担当するメンバーによるブログ。誌面だけでは伝えきれない話題をお届けします。

2012.11.15

医療の連携・協働をテーマにシンポ――中四国学術大会

 第51回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会中国四国支部学術大会が11月10,11日に島根県民会館などで開催されました。メインテーマ「薬剤師新時代元年に薬・薬・薬の未来を考える」のもと1,300名超が足を運び,薬剤師の病棟業務や長期実務実習などについて議論を繰り広げました。

●メイン会場の島根県民会館

グループ制病棟配置のメリットを紹介

 シンポジウム「連携と協働に基づいた薬剤師業務の新展開」では,広島大学病院薬剤部の畝井浩子氏が自施設の病棟活動の工夫を紹介しました。同院では全病棟に薬剤師を専任で配置し,1グループ3~4名で3~4フロアを担当するグループ制を取り入れているとのこと。これによりグループ単位で業務の標準化が図れるほか,患者の割り振りや休暇の取得,実習の受け持ちなどの調整を柔軟に行えるというメリットがあるそうです。
 また,同院では定数配置薬処方の約80%で薬剤師が代行入力を行っているそうです。今後はさらに,がん化学療法での処方変更や支持療法でも,薬剤師がプロトコールに基づき処方オーダー代行を行えるように調整していることを紹介しました。

在宅医療への参画で医師・看護師の負担軽減を

 薬局の立場からはファーマシィすこやか薬局の熊谷岳文氏が,薬局薬剤師は在宅医療に積極的に関わるべきと訴えました。熊谷氏は,在宅療養患者でのHPNや麻薬の調製は医師や看護師にとっても負担が大きいと述べ,他職種の負担軽減のためにも薬局で輸液や注射剤に対応することが望ましいとの考えを示しました。また,薬局で麻薬が調製できるようになれば,フェンタニル貼付剤から注射剤へのオピオイドローテーションも可能になるなどと指摘。同薬局では無菌調剤室を設置し,患者の看取りまで関われる環境を整備しているそうで,無菌調剤室を設置してからは在宅移行患者の受け入れなどについて医療機関とコミュニケーションをとる機会が増えたと語りました。(NA)

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