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このコーナーはMagPlusや雑誌の編集を担当するメンバーによるブログ。誌面だけでは伝えきれない話題をお届けします。

2013.10.29

地域医療の共同薬物治療管理のあり方を議論 第2回「CDTMワークショップ」

 10月27日に東京・昭和大学で第2回「CDTMワークショップ」(日本薬局管理学研究会主催)が開催されました。今回のWSは,地域医療のなかで日本型の共同薬物治療管理を考えるのが狙い。参加者はスモールグループディスカッションなどを通じて,患者の薬物治療の質の向上や,他医療職の負担軽減などにつながるプロトコールの要件などを話しあいました。

米国のCDTMと異なる日本独自の「CDTM/J」を探る

 WSのディレクターを務めた東京薬科大学薬学部教授の土橋朗氏は,オープンシステムをとる米国の病院で行うCDTMが,制度として日本に当てはまらないことを指摘。また,2010年のチーム医療に関する医政局長通知も米国のCDTMの考え方とは異なることから,日本独自の共同薬物治療管理(CDTM/J)を考えていく必要があるとしました。


●土橋朗氏


 そのうえで土橋氏は,日本の病院で拡がる薬剤師による処方手続き代行について,医師と薬剤師がプロトコールに基づいて行う「協働処方」であるとし,CDTM/Jの一つに位置づけました。

笠間の禁煙支援プロトコールを紹介

 プロトコールに基づく地域での共同薬物治療管理の実際について,茨城・笠間で行われている禁煙支援研究を例に挙げ,禁煙支援を研究対象に取り上げた背景や,プロトコール作成時の苦心点などが紹介されました。
 WSディレクターの日本大学薬学部・亀井美和子氏は,禁煙支援を共同薬物治療の研究テーマとした理由について,①禁煙に複数の医療職が介入すると禁煙率が上がるエビデンスがある,②禁煙支援のガイドラインが確立しており,プロトコルが作成しやすい,③薬物治療は処方薬もOTC薬も利用できる,④医師は患者に十分に手をかけたいが,時間がない--ことを挙げました。


●亀井美和子氏


 WSタスクフォースのフローラ薬局・篠原久仁子氏は,プロトコール作成にあたって医師から,疑義照会や緊急受診が医師の負担になることから,できるだけ薬局側で対応できるプロトコールとするよう要望があったことを紹介し,副作用への対処もまず薬剤師が休薬や減量,OTC薬による症状緩和などを行う内容になったと説明しました。


●篠原久仁子氏

地域医療でCDTM/Jを進めるために必要なことをSGDで検討

 午後は参加者が小グループに分かれ,「地域医療でCDTM/Jを進めるために必要なこと」をテーマに議論しました。


●SGDで論点を整理する


 各グループは,地域医療のなかで薬剤師と医師がどのような点で連携をとるか,そのときにどのようなプロトコールが必要になるか,共同薬物治療管理を進めるために,薬剤師がどのような情報やスキルを身につける必要があるか,などを話しあい,結果を発表するとともに全体で討論を行いました。


●各グループの検討結果を報告
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